『テラスハウスALOHA STATE』がクソおもんないぞ

僕は映画版『テラスハウス:クロージングドア』を観てテラスハウスにハマり、ネットフリックスに加入したのをきっかけに新しいネットフリックス・オリジナルのテラスハウスも観て、さらにネットフリックスで観れる範囲のオリジナルメンバーが出ている過去回も観たテラスハウサーである。

だが最新シリーズの『テラスハウスALOHA STATE』が面白くなさ過ぎて、そろそろ観るのをやめようかと思っている。

 

クソおもろない理由その1:「中身のない美男美女たち」

今回のテラスハウスはメンバーの年齢層は20歳前後だ。

20歳前後というと、まだまだ精神的には子供なんで中身がなくても当然といえば当然。

だから出演者を批判する気は毛頭ない(僕だって20歳の時は鼻水を垂らしてトンボを追いかけていた)。

しかし今回の出演者は、『ゴシップガール』に出てきそうな裕福そうな半分ニートみたいな若者ばかりで、観ているこちらが全然感情移入できない。

それどころか、自らの生き方に危機感や熱意を持っていなくて、それが少々イライラさせる。

世の中にはもっと熱意を持って、野心と勤勉さを持ち併せている若者がたくさんいる。

そういう真剣に生きている人間こそがドラマを作るのであって、半分ニートみたいなセレブの若者の退屈な日常を見せられても、こちらは何も感じない。

セレブな美男美女の生活を映しておけば視聴者は食いついてくるだろうという製作者の安易な発想が透けて見える(たぶんそういう中身のないダラダラした日常を送ってきた制作者が作ってるんだろう)。

 

クソおもろない理由その2:「20歳前後の若者特有の自意識」

今回のテラスハウスを観ていて辛いのが、20歳前後の若者特有の過剰な自意識だ。

「自分はイケてる」感を必死で出しているが、実は中身は空っぽなので、人に見せるべきものも持っていなければ、人に語るべきものも持っていない。

そういう背伸びしている感じが見ていて辛いことがある。

それなりに真剣に30年ほど生きてくれば、人に見せるに値する成果や人に話す価値のある言葉も出てくるものだ。

20歳前後だと当然そういうものはないわけで、そういう若者がテレビに出て何かをパフォーマンスしたとしても、薄っぺらいものになるのは当然だ。

しかも今の出演者の多くは、真剣にそういう何かを追ってさえいない人も多くて、そういう人を見ているとこちらはイライラしてくるばかりで、出演者たちが何を言おうが何をしようがどうでもよくなってくる。

しまいには「なぜ俺はこいつらのクソおもろない日常生活を見ているんだろうか」という妙な気分に浸ってしまうだ。

 

クソおもろない理由その3:「外国人と日本人の感覚の違い」

前回のテラスハウスでもそうだったが、テラスハウスは新しくなるに従ってやたらハーフを多用する傾向が強くなっている。

今回は舞台がハワイということもあり、ほぼハーフばかりのメンバー構成になっている。

きっとネットフリックスを通して全世界にマーケットを拡大していこうという狙いがあるのだろうが、このハーフばかりという外国人の感覚で進んでいく展開がかなりテラスハウスの面白さを台無しにしている気がする。

例えばテラスハウスの代名詞と言ってもいい哲は、好きな女の子ができてもなかなかアプローチできず、デートの約束をするのにずいぶん時間がかかってしまう。

なのにそのデートで気合が入りすぎてフラれてしまう。

こういう気持ちって日本人ならすごく分かるし感情移入できるから、哲をもっと応援したくなる。

でも外国人の感覚を備えたハーフたちはそんなこと考えなさそうだ。

事実気に入ったらすぐにデートに誘うし、あっけらかんとしている。

日本人的なわびさびの世界がすっかりなくなってしまっているのだ。

 

以上『テラスハウスALOHA STATE』が面白くない理由をいろいろ考えてみた。

制作者には真摯に反省してほしい。

見かけだけきれいで中身がすっからかんの展開はやめて、もっとドロドロした人間本来の欲望にまみれた汚い世界を描いてほしい。